第11話:選びし道
 核攻撃が失敗し上役に責められるジブリール。
 よほど悔しかったのか部屋を破壊する大暴れ、なんか昔のガンコ親父の癇癪みたいですが猫ちゃんもいい迷惑です。
 確かに問答無用で核撃った彼は外道ですが、だからといって「こんな事もあろうかと」用意されていたひみつ兵器で返り討ちにあえば、コーディネイターと共存したくなくなるのも無理はありません。

 一方オーブでは「大西洋連邦怖い」という理由で同盟を締結。
 カガリは当然、怒っていますが過去にオーブが滅んだときに他所で正義の為にザフトと連合を襲っていたという実績があります。
 彼女に未だオーブ議会で発言する権利があるだけでも不思議なのですが、結局のところ連合とザフトのどっちと戦争したほうがお得かということに過ぎませんのでどっちかというとインチキ臭い軍事力を持ったプラントのほうが少しはマシかも知れません。
 どっちにしろ「両者を歩み寄らせる仲立ちをする」という選択肢はオーブに無いみたいです。

 落ち込むカガリを今にも「水割りでもおつくりしますね」とでもいいそうな勢いで優しく慰める紫モミアゲ。
 嫌がるカガリ、流石にこんな胡散臭い奴に心を許すのはホスト遊びに入れあげて借金作るくらいじゃないと無理でしょう。

 カガリがプラントに滞在中のアスランの下へやってきたのはイザークと腰巾着のディアッカ。
 なんでもアスランの護衛と監視のためにやってきたということですが、一行が訪れたのはなんとニコル達戦友の墓参り・・・



 えー、ここで言うまでも無いことですが、イザークはともかく、アスランとディアッカ。
 平然と「戦争だから仕方ないよね」の一言で敵を殺したことをスルーした腐れ外道と共闘し、あまつさえザフト軍に牙を剥きました。
 無論、彼にも平和や正義や自由だのと言う思春期の中学生が誰しも思いつくような図々しい思い上がり理想があったのかも知れません。
 ただ、どんなに理想が高潔で素晴らしい物でもそう思い込んでるのは本人だけという事に気づいて欲しいものです。
 フリーダムろジャスティスの開発責任者であるニコルの父が見たら発狂して悶え死ぬことになるかもしれませんね。



 イザークはアスランにプラントへ戻るように説得を行います。
 なんでもディアッカやイザークも戦犯として処罰される所をデュランダル議長の計らいで無罪放免にされたということですが……ちょっと待っていただきたい。



 イザークが民間人の乗ったシャトルを逃亡兵と思い込み誤射した件ですが、戦闘中に第八艦隊旗艦から出てきたシャトルを「あれには民間人が乗っていた」とザフト側が確認するのは完全に不可能、連合側も第八艦隊は全滅したため「民間人が巻き添えで死亡した」事は判明しても連合にイザークが射殺した事は解りません。
 無論、イザークに罪があるのは間違いないことですが、ではなぜ彼の罪が発覚したかというと、連合の脱走兵であり、なおかつ3隻同盟としてザフトに敵対したアークエンジェルの乗組員がザフトの軍事法廷でイザークの罪を「チクった」以外はありえないと思うのですが……国家でも無いくせに他人を裁ける立場にいたとでも思ってるのでしょうか?
 そもそも、彼ら3隻同盟の罪については「公式文書が紛失しました☆ミ」などというカナーバ前議長の妄言により有耶無耶にされています。
 自分の罪は償わないが他人の罪は断罪したいと言うのはいかにも3隻同盟らしいですね。



 まあ、なんにせよ「若くてかっこいいから無罪」というスタッフ(勿論監督の嫁)の都合で無罪にしちゃったプラント政府。
 なんだかプラントの荒廃した無法ぶりに段々ジブリールさんを応援しなければならないような気がしてきました。



 オーブで停泊中のミネルバでは今後の身の振り方を決めかね、艦長と副長が口論していました。
 そこに謎の通信、なんでもオーブは連合と手を組んだから信用できないのでさっさと逃げろと、その通信に対して艦長は信用できないと突っぱねようとします。
 すると通信の相手は得意げに「アンドリュー・バルトフェルドって名前は知ってるか?」と
 余計信用できません。

 最新鋭戦艦を強奪して追っ手を説教した挙句、ミサイルで皆殺しにしたモミアゲの言うことを信じろ等とザフトの軍人ともあろうものが信用するわけには行かないと思います。
 得意げに通信をしているバルトフェルドの後ろで不敵に笑うマリュー、自分たちが戦争終結の英雄だと思い込んでる辺り最高にカッチョ悪いです。
 


 誰かさんが世界の抱える問題から目を背け、派手で解り易い手柄を欲しがったせいで連合とザフトの関係は何も好転しないまま再び戦争状態へ。
 ミネルバに侘びを入れるためにやってきたカガリ。

 無論、カガリが来たとなったら宴会部長の出番です。
 猛り狂った宴会部長は格納庫に向かうとルナマリアの機体(名前は知らない)を奪うと猛然とスラスターを吹かしてダッシュ。
 超音速によるソニックブームで廊下を破砕しながら肩のスパイクを突き出しカガリに向かって突撃します。
 スパイクをカガリの頬に突き刺したシンはそのまま金髪のお姫様を17分割!
 バラバラになったカガリをオーブの海にばらまき魚のエサにしてしまいました。
 これであの変な安ホストと結婚せずに済んだとカガリも本望でしょう。

 紫モミアゲがカガリとの結婚を国民に祝ってもらおうと先を急いでる辺り、現実はそんなに甘くない事を知って少しは遠慮しようとする慎みも知って欲しいものです。



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