2002年10月3日
「ジュンギュ国葬」





我々は一人の英雄になれなかった漢を失った!
しかし、これは敗北を意味するのか?
否!始まりなのだ!

ミスリル本部に比べ、我が西太平洋戦隊の戦力30分の1以下ぐらいじゃないかな?
にもかかわらず、今日まで戦いぬいてこられたのはなぜか!
諸君!我がミスリルのお題目が表向き正義だからだ!

これは諸君らが一番知っている。我々はベルギーを追われメリダ島へ島流しにさせられた!
そして一握りの上層部が、世界を裏側から支配して50余年!
絶海の孤島に住む我々が自由を要求して、何度本部に踏みにじられたか!
西大西洋戦隊の掲げる人類一人一人の自由のための戦いを、神が見捨てるわけはない!

私の部下、諸君らが爪弾きにしてくれたヤン・ジュンギュは死んだ!なぜだ!?
・・・新しい時代の覇権を我等選ばれた精鋭部隊が得るは歴史の必然である!
ならば我等は襟を正しこの戦局を打開しなければならぬ!
我々は過酷な孤島を生活の場としながらも、共に苦悩し、練磨して今日の戦力を築き上げてきた。

かつて熊本県立麻留中学・台空島分校小金井教諭はは、人類の革新は大海に民たる我々から始まると言った。
しかしながらミスリル本部のモグラどもは、自分たちが人類の支配権を有すると増長し、我々に抗戦をする。
諸君も父も子も、その本部の無思慮な抵抗の前に除隊させられていったのだ!
この悲しみも、怒りも、忘れてはならない!
それをヤンは、死をもって我々に示してくれた!

我々は今、この怒りを結集し本部に直訴し、初めて待遇の改善を得ることができる!
この勝利こそ、戦死者全てへの最大のあてつけとなる!
隊員よ!悲しみを怒りに変えて、立てよ隊員よ!
我等西太平洋こそ、選ばれた民であることを忘れないでほしいのだ!優良種たる我等こそ、人類を救いうるのである!





ジーク・テッサ!!





 はい、いつもの阿呆なネタはひとまず置いといて……

 やあ、ヤン曹長だよ。

 先月、セイラー艦長に面目丸つぶれにされたかと思ったら、今月は顔面丸つぶれだよ。
 もう潰れたホール・トマトみたいにぐっちゃぐちゃさ。
 今まで散々冗談で二階級特進してたけど今度は洒落では済みそうも無いよ。

 一応今のところ生死は不明だけど、もし僕が死んだなら僕の墓に名前は要らない。
 ただ美少女の使用済みスクール水着(湿り気有り)を供えておくれ。



 と言うわけで今回はセイラー艦長が我らがテレサ・テスタロッサ大佐のご尊顔にトイレの詰まりを治す吸盤(通水カップ)を今まさに押し付けんとする衝撃のタイトルページからの開始なんだ。
 
 僕はミスリルの最精鋭にも関わらず素人同然のセイラー艦長にノされてタダでさえ希薄な存在価値に疑問を持たれちゃったんだ。
 そのせいで僕の最後の権利である放置プレイを大佐殿に奪われちゃうんだ。

 一人世の中から必要とされていないダンディズムとニヒリズムをかみ締めながら廊下を歩く大佐殿、背中にハードボイルドな哀愁が漂ってちゃってるよ。
 大佐殿がそうやって客船内を吹きすさぶ無常の風に身を任せていたところ突如現れた怨敵、セイラー艦長に攫われてしまったんだ。
 彼女は僕から放置プレイの権利を奪うだけでは飽き足らず足手まといの権利まで奪おうって言うのか?
 
 セイラー艦長と大佐殿は素人艦長漫才を観客の誰も居ない所で披露。
 TV中継が無いのをいい事に、セイラー艦長はテッサに卑猥な台詞を吐いてセクハラ。
 言葉責めです。
 どうもセイラー艦長が奥さんに逃げられたのはこの特殊な性癖が原因なんだろうね。
 
 一方その頃ダブルブッキングがばれて千鳥さんに愛想を尽かされそうになっていたサガラは彼女を星一つ無い暗闇の甲板に連れ出します。
 夜陰に乗じてイケナイ事を働こうとするサガラ。
 奴はズボンから細くて短くて黒くて固くておまけに二、三回でヘタばるお粗末なイチモツを取り出すと千鳥さんに握らせるんだ。
 呆れる千鳥さんを他所にアレコレとイチモツの動かし方を指示するんだけど落胆する千鳥さんに男のプライドを潰されて仕事を理由に逃げ出してしちゃうんだ。
 
 その頃僕は進退窮まってクルーゾー中尉やキャステロ中尉にSRTとしての素質を問われちゃうんだけどPRTの指揮官を兼任しているキャステロ中尉は僕をPRTにしちゃおうと進言するんだ。














 緊急事態発生!
 大ピンチ俺様の尻ッ!?

 



 その頃。
 千鳥さんが戻った陣代高校のパーティー会場では暴動が発生。
 およそ東京都民の一年分はあろうかという膨大な量の料理を数分で平らげておかわりを要求。
 受け入れられない場合は同級生を一人づつ丸呑みにすると脅迫したみたいなんだ。

 慌てふためくクルツ。
 このままでは何時自分たちまで千鳥さんの胃袋へ納められるかわからないと思った彼は指揮本部へ拉致していたコック一個師団の戦線投入を要請。
 一斉進軍させるんだ。
 だけど突然の出撃で物資が窮乏。
 クルツは分断された補給路を再度奪回するため戦線を移動させるんだ。
 
 貨物室へ向かうクルツはそこへ向かう僕と無線交信するんだけど……



 そこはあたり一面にびちゃびちゃのドロドロになった赤い液体が付着していたんだ。
 コンテナはすさまじい力でひしゃげて中身は空だった。
 そして潰れた段ボールの向こうに見える足……!?
ウー上等兵だっ!
 そこには何者かに襲われて無残な惨殺死体となったPRTのウー上等兵がっ!?
 ああ、なんてこった可哀想なウー。



 哀れ可哀想なウー軍曹はお空のお星様に。
 でも、クルツは呆然とそれを見ているわけにはいきません。
 どこかにウー軍曹を襲った非情で人外のパワーを持つ恐ろしい敵が潜んでいるんだからね。

 あたりを注意深く見回すクルツ。
 その時物陰から凄いスピードで襲い掛かる影!!

 料理が遅いのに耐えかねて食糧倉庫を漁りにきた千鳥かなめ嬢だ!!


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